Culture
ハイキングカルチャー
文化として土地に根付く
それぞれの土地で、それぞれのかたちで根付くハイキング文化と、ともに紡がれた言葉などを紹介します。
【ハイク hike】
本来は「宿泊道具をもち、原野を繋ぎながらを歩くこと」を意味する。現代では「町や自然を繋ぎ、歩いて旅をすること」という広い意味の解釈だと考えられる
【ハイキング hiking】
トレイルを歩くこと
使用例:「明日からハイキングをします」/「僕はハイキングが好きです」
【ハイカー hiker】
ハイキングする人のこと
使用例:「あなたはトレイルを歩いているハイカーですか。」「はい、ハイカーです」
【トレイル trail】
主に歩いて旅をするための道。あくまでも道のことを指し、トレイルする、とは言わない
使用例:「僕はトレイルをハイキングします」
間違った使用例:「僕はトレイルしたことがありません」
【ロング ディスタンス トレイル long distance trail】*当所の解釈による
320キロ以上/200マイル以上のトレイルと考える。理由は、ハイカーが長距離トレイルを歩く場合に240キロ/150マイルだと無補給でいくことを検討に入れるが、320キロ/200マイルでは補給を必ずすると考えられる距離のため。長距離トレイルまたはロングトレイルとも言う
【ロング ディスタンス ハイキング long distance hiking】*当所の解釈による
一度は補給を必要とする「時間」または「距離」を有したハイキングのこと。長距離ハイキング、ロングハイキング、ロングハイクとも言う
【スルーハイキング thru hiking】
トレイル全線を通しで歩くこと。本来は一気に通しで歩くことを言うが、セクションハイキングを重ねて全線を歩き通してもスルーハイキングとなる。スルーハイカーとはスルーハイキングを完歩したハイカーのことだけでなく、スルーハイキングを目指す人のことも指す。
【セクションハイキング section hiking】
複数に分けたトレイルの一部区間を、数日にかけてハイキングすること 。セクションハイクとも言う。セクションハイキングするハイカーをセクションハイカーと言う
【デイハイキング day hiking】
1日だけハイキングすること。デイハイクとも言う。デイハイキングをするハイカーをデイハイカーと言う
【ゼロデイ zero day】
ハイカーにとってハイキングをしない1日のこと。疲れ具合や居心地の良さによっては複数日ゼロデイを取ることもある。8km未満の軽い移動を伴う日はニアゼロ(near zero)と言う
【トレイルタウン trail town】
基本はトレイル沿いにある宿場町のことを指すが、その中でもハイカーフレンドリーであり、ハイカーに愛される町をいうことが多い。歩く旅人であるハイカーにとって歩いて回ることができる範囲の中に宿泊、キャンプエリアや補給などの環境が整っていると便利。そういう町は居心地が良いので、疲れを癒すためにゼロデイを取ることも多く、またその町にたどり着くことがハイキングのなかでの目標にもなる
【トレイルネイム trail name】
ハイキング中に呼ばれる名前のこと。本来はハイキングの中でハイカーの特徴を表す事柄が名前になるが、自分らしさを表現するために自分で付けるハイカーもいる
【トレイルエンジェル trail angel】
ハイカーをサポートするボランティアの人たちのことを言う。angel と用いるのは、キリスト教文化由来の奉仕の精神だと考えられる。具体例ではトレイルへの車での送迎やハイカーのために自宅を解放しているエンジェルもいるが、ハイカーは常に感謝の気持ちを忘れてはならない
【トレイルマジック trail magic】
トレイル上で起きる、まるでマジックのような出会いや支援のことを言う。具体例では、トレイルの途中に飲食物がクーラーボックスなどに入って置いてあることや登山口付近で食事の振る舞いなどが行われることなどがある。偶然によるものだからこそマジックであり、期待してはいけない
【ドネーション donation】
トレイルエンジェルやトレイルマジックに対しての寄付。または寄付に相当するお返し。ハイカーは受けて当然ではなく、感謝の気持ちを忘れず、自分にできるをお返しを心がけたい
【アメリカでの長距離トレイルについて about the American long distance trail】
アメリカでは、National Scenic Trail として認定されているものが、日本では長距離トレイルとして主に認知されている。100マイル以下のトレイルはNational Recreational Trail と認定されるが、日本にはその概念はまだない。